伊勢神宮早朝参拝記〜そうだ!お伊勢さんに行こう

ジョワドヴィーヴルは、伊勢神宮参詣で栄えた三重県津市にあります

江戸時代から歌われている、民謡伊勢音頭の歌詞に

伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ、尾張名古屋は城でもつ

という歌詞があります。

これは、

「伊勢は津の港があるので、沢山の参拝客を迎えて繁栄し、津は伊勢神宮への参拝客で賑わっている。

尾張名古屋は城が出来たので栄えている」

という意味だそうです。

当サロン横の安濃川に掛かる塔世橋や、津観音惠日山観音寺・日本三代観音の一つです)は、今では縁日以外はひっそりとしていますが、当時は伊勢参りをする参拝客で大変賑わっていたそうです。

そうだ、お伊勢さんに行こう!

先月末、お客様とサロンの窓から伊勢神宮方面を眺めながら、「朔日参りをして朝粥を食べましょう」という話になりました。

今回の目的は、先月の御礼参りと、おかげ横丁にある「すし久」さんの朝粥を頂くこと。

10時には津に戻る予定だったので、今回はゆっくり皇大神宮(内宮)だけを参拝することにしました。

(古来からの伊勢参りの順番は、二見興玉神社で禊をして、外宮へお参りした後に内宮へ、というルートです)

お時間のある方は、是非夫婦岩のある二見興玉神社からの参拝をオススメします

4時出発で伊勢神宮へ。おかげ横丁はすでに長蛇の列!

12月1日、まだ街は暗闇の中の午前四時にサロンを出発。

サロンから内宮までは、高速道路を使うと45分程で到着します。

4時45に駐車場に到着したら、驚くことにすでに第二駐車場まで満車でした。

そうです。朔日参りの日には、おかげ横丁は地元の方や遠方の観光客で大にぎわいです。

「すし久さんの朝粥を頂くなら、現地に5時ですよ。」

と伊勢参り通の方から教えてもらった通りでした!

小走りですし久さんへ向かい、5時前にお店に到着した時には、すでに数十メートルの長蛇の列が。(赤福さんの列はもっと長かった!)

すし久さんの朝粥も赤福さんの朔日餅も、毎月メニューが変わります。1年に1度しか食べられないお味を求めて、観光客が集まってくるのですね。

ちなみに、朝粥はなくなり次第終了だそうです。7時半頃にお店の前を通った時も、まだ人の列は続いていました。

吐く息が真っ白い中、30分程並んでようやく店内に入ることができました。

参拝者を迎える朔日餅と朝粥で、伊勢神宮は早朝から大賑わい

ちょっとここで朔日参りと朝粥の補足です。

伊勢には古くから「朔日(ついたち)参りという風習があります。

これは毎月1日の早朝に伊勢神宮をお参りし、無事に1ヶ月を過ごしたことに感謝し、新しい月の無事を祈るというもの。

これにちなんで、「赤福」が参拝帰りの方を季節の餅でもてなそうと、1日限定の「朔日餅」を販売するようになりました。これが人気で、今では夜中から行列ができるとのこと。

そんな方々に、「朔日朝粥」という季節の朝食を振る舞うようになったそうです。

すし久さん以外にも、おかげ横丁の中には朝粥を出してくださるお店は沢山ありますし、外宮の「伊勢せきや」の朝粥も有名。

毎月、参拝前に朝粥や朔日餅を買い求める方々で、伊勢神宮は大賑わいです。

 

旬の逸品がいただける、「すし久」さんの朝粥

すし久さんは、昔料理旅館であった頃の佇まいが残っていて、懐かしく落ち着きのある空間でした。

店内には、明治2年の遷宮時に出た、宇治橋の古材が使われているそうです。

 

二階奥のテーブル席に通されて、ようやく朝粥をいただきます。

12月の朝粥は、かぼちゃのお粥。甘いかぼちゃと上品なお出汁の味が、冷えた体に染み渡ります。

その他、だし巻き卵、切り干し大根、干物、お漬物など、素材の味が大切にされていて、薄味のお粥とちょうど良い塩梅。なんとも優しく丁寧なお料理の数々でした。

 

すし久さんが人気な理由は、この丁寧な仕事と、毎月旬の食材を使った朝粥をいただけることでしょうか。

早朝から黙々とお粥の御膳を出してくださるご主人にもご挨拶をして、次なる目的の内宮さんへ向かいます。

 

内宮へ御礼参り。2000年間脈々と継承される神聖な場所

今回は朔日参りということで、早朝でもすでに沢山の方々で賑わっていました。

内宮の境内は、創建以来以来斧を入れたことがないという禁伐林。両脇に太古の杉が立ち並びます。

昼間でもご神気が素晴らしいのですが、日が昇る前の参拝では、樹木からのご神気もより一層感じるような気がします。

正宮と天照大神の荒御魂をお祭する荒祭宮をお参りし、神楽殿授与所近くの風日祈宮(かざひのみのみや)にも参拝。

こちらには風雨を司る神様がいらっしゃいます。

今年の台風被害に遭われた場所が1日も早く復旧し、平穏な日常が戻りますようにとお願いしました。

内宮の玄関の宇治橋に戻ると、さらに参拝客で溢れていました。

すると鳥居の間から日の出が!

皇大神宮の鳥居から昇る太陽は、何とも神々しく力強い光でした。

大勢の参拝客からもどよめきや歓声が。

2000年前と変わらないものは、自然の力と自然を敬う人の心だなぁと感慨も新たに、内宮を後にしました。

道びらきの神様に手招きされて猿田彦神社へ

次に向かったのは猿田彦神社。

ここからは、行き当たりばったり風の参拝です(苦笑)。

伊勢を出発するまでに後二時間弱あったので、内宮横にいらっしゃる猿田彦様にもご挨拶です。

こちらは、伊勢神宮の別宮や摂社などにも含まれていませんが、天照大神が鎮座される場所を探していたところ、猿田彦大神が開拓した五十鈴川川上が推薦され、内宮の場所が決まったとされています。

すべてのことに先駆け、人々を良い方向に導くと言われていることから、「みちひらきの神様」として拝められています。

こちらの写真は撮り忘れていました!

御朱印帳を書いてくださった巫女さんの、流れるような筆さばきが美しかったです。

私はうっかりご朱印帳を忘れてきたので、あらかじめ書かれた紙タイプの御朱印を頂きました。

何でも「作り置き」よりも「書きたて・出来たて」の方が、息が吹き込まれている感じがしますね。

次回は忘れないように持って行こう!

最後は美の神「月読宮」へ

さて、残された時間は後一時間。

そこで、ご一緒したお客様が初めて参拝されるという月讀宮へ。

こちらには、天照大神の弟神、月読尊と、両親のイザナギノミコトとイザナミノミコトが鎮座されています。

「光り輝いて美しいこと」では、天照大神に次ぐ存在だったとも言われているそうで、

太陽神の天照大神に対して、月神の月読尊と言われています。

内宮に比べて小さな神社ですが、お宮は大変美しく、月のように静寂で落ち着いた空気感でした。

こちらは入口が2箇所あります。御幸道路(12号線)側の入口から入ると、参道が長くてご神気をたっぷり浴びることができますよ。(駐車場は23号線側にあります)

遠方からお越しのお客様は、是非お伊勢参りへ

実は今回ハプニングが続いた朔日参り。

ご一緒したお客様が、神宮に着いた途端に転んでしまい、膝や肘を負傷。

また、月読宮に向かう途中に靴が壊れてしまうハプニング!

でもラッキーなことに、かなりの衝撃があったにも関わらず擦り傷程度で済みましたし、新しい靴で気分も新たにスタートすることに。(前向きなお客様談^^)

こんなハプニングも、神様のお導きだったのかもしれません。

 

遠方よりお越しのお客様は、もしお時間があれば是非伊勢神宮に足を伸ばしてくださいね。

季節の朝粥が頂ける朔日参りもオススメです。

また機会があれば、早川もお供いたしますよ。

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